後遺障害の等級

自賠責保険のしくみと症状固定についてですが、自賠責保険は過失割合に関係なく、事故によって負傷した者が被害者として扱われ、相手側の自賠責保険から保険金が支払われるシステムになっています。これは治療費や休業損害、入通院慰謝料などが請求できる、いわゆる「障害部分」の賠償とは別のものとして扱われます。

障害部分から後遺障害への切り替えは、症状固定という過程を経ておこなわれます。症状固定とは、投薬やリハビリによって一時的には回復するものの、少し経つとまた元の状態に戻ってしまうような状態を指す言葉です。これは、一般的に医師が症状の経過から判断し診断するものであり、症状固定後に後遺症の度合いは被害者それぞれによって異なります。膨大な請求に公平かつ迅速に対処できるよう、自賠責では後遺障害を16の等級に分類し、それに応じて慰謝料の限度額や労働能力損失率が定められています。最も重い後遺症の分類である「介護を要する後遺障害」第一級の保険金限度額は最大4,000万円であり、最も軽い十四級は75万円となっています。これは、症状は同じでも、障害の等級が適正に評価されるかどうかによって、損害賠償請求額が大きく左右されることを示します。